本好き教師の読書感想文

現役小学校教師がおすすめ本を紹介しています!

ミライの授業 ー 瀧本 哲史 著 ー

今回は、中学生向けの本をご紹介します。夏休みということもあり、「自分ならどんな読書感想文を書くかなー」と考えていました。そして、ひらめきました。「そうだ。本気で読書感想文を書いてみよう。」

読書感想文は夏の課題、不人気No1です。書き方の手本になればと思っています。教えてはいるものの書くのは久しぶりです。読書感想文という形で、本の紹介をしたいと思います。では、次からが本文です。

 

題 「ミライの授業」から受けた衝撃  

 わたしは、図書館で本を探していました。すると、「ミライの授業」という本の背表紙に目が留まりました。なぜなら、「ミライ」という言葉に、ワクワクし想像力が膨らんだからです。本を手に取り、目次を見ると、様々な世界の偉人が登場していました。わたしは偉人についても興味があるので、「この本を読みたい」と強く感じ、気付けば本を借りて読み始めていました。

 この本は、ミライある中学生に向けて、昔・今・未来の世界のあり方を伝えている本です。そして、「きみたちが未来をつくる人になろう。」という強いメッセージを感じる本です。わたしは、本を読みながら、過去の偉人のことを知るとともに、ミライのことを想像してずっとワクワクしていました。

 まず、とても印象に残っている二人の偉人を紹介します。1人目は、伊能忠敬です。歴史の勉強で江戸時代に地図を作った偉人だと知っていましたが、この本でさらにすごいことが分かりました。まず、驚いたことが50歳を過ぎてから日本中を歩き回り、今とほとんど変わらない地図を作り上げたことです。忠敬は、初めは天体に興味をもち、世界の天文知識を学びます。ロシアが日本に攻めてくるかもしれないから、「蝦夷地の地図を作ってほしい」という幕府からのお願いで地図を作り始めたというきっかけもあったそうです。次に、19歳も年下の天文学者高橋至時に弟子入りして、2人が中心になって地図を作ったことも初めて知りました。至時の「地球の大きさを正確に測りたい」という夢を2人で叶えるために地図を作ったという思いも知り、驚きました。わたしが忠敬なら年寄りになってから日本中を歩くのはつらいし、途中であきらめていたかもしれません。でも、2人は夢があったから最後まで頑張ることができたのだと思います。

 2人目は、ハリーポッターの作者J・Kローリングです。わたしは、ハリーポッターシリーズが好きなので興味をもちました。彼女は、作家になりたいという夢を小さなころもっていましたが、成長するにつれて「夢を追っても将来安定した生活ができないと困る」という周りからの考えに流されて、普通の生活をしていました。小説を書くことは好きなので、趣味で小説は書いていたようです。彼女が28歳の時、ハリーポッターの原案が思いつきます。しかし、この時、結婚をし子どもも育てていたので、そちらを優先し小説の続きは書けていませんでしたし、書いた小説を誰にも見せていませんでした。勇気をもって妹に読んでもらうと「とてもおもしろい」と褒めてもらいます。これをきっかけに出版しようと、最後の7章まで書き上げます。出版社にお願いしますが、どの出版社も相手にしてくれません。唯一Okを出した社長がいました。なぜなら、8歳の娘が読んでおもしろいと言ったからです。こんな奇跡が起こったことで、本となったハリーポッターシリーズは世界で話題となり、映画も大ヒットしました。わたしは、彼女の気持ちがとてもよく分かります。夢はあるものの、それが本当に実現できるかが不安で夢をあきらめかけていました。ローリングのように勇気を出して、夢のために努力して、みんなに認めてもらえるような人になりたいと強く思いました。

 まだまだ、紹介したい偉人はたくさんいます。今までは、「大人ってつらそう。大人になりたくない。」とネガティブに思っていましたが、この本を読んだことで、ミライを作るのは自分だ。ミライのために、今できることを精一杯やっていきたいと思いました。この本は、わたしのミライを変えるきっかけになりました。

 

以上がわたしの読書感想文です。1600字(原稿用紙4枚)程度にまとめましたが、本当に紹介したい偉人がまだまだいっぱいいて、本当なら3000字くらい書きたいところです。中学生向けなので、分かりやすく読みやすい。読書の初心者の方にもいい本だと思います。おススメ本なので、手に取ってみてください。では、次の本でお会いしましょう。