本好き教師の読書感想文

現役小学校教師がおすすめ本を紹介しています!

子どもの変化に気づくセンスの磨き方  未来の子どもを育む会 著

今回のこの本、タイトルを見てわたしは、きたーーーー!!!とガッツポーズがでました。
なぜなら、先輩先生でも、「授業を教えるのがうまくてもなぜか尊敬できない」という人が多く、
しかもそういう先生は、あまり子どもたちに人気がなかったりするんです。
でも、新人先生で「授業がたどたどしいのになんか素敵」という後輩がいます。
そんな先生は、周りにいつも子どもがいて、とてもにこやかな雰囲気なんです。
先生ってやっぱセンス必要だよな。でもセンスっていったいなんなの?」と考えていたんです。
そんな悩みが、いっきに解決できる本がこれなんです。この本もかなり分かりやすくおすすめです!

それでは、さっそく恒例のまとめをしようと思います。
「相手を観察し(キャッチ)、相手に合わせたコミュニケーションを投げかける(ボール)キャッチボールが大切」です。

1つめの紹介は、観察についてです。
観察に一番大切なこと、いつも忙しい先生方には難しいことなんですが、一言でいうと余裕です。
「子どものためにあれもこれもしてあげたい」といういつも忙しい先生やお母さん方、これめっちゃ大切です。
余裕をもって俯瞰的に全体を見る。気になる子がいれば全体という背景の中で、その気になる子を見るようにしてください。
決して、背景を見ずにその子だけに焦点をあててはいけません。そうすると、自分の主観が入ったり、その子のバックグラウンドが見えなくなったりします。
まず、言動をしっかりと観察します。例えば、上靴を隠してしまったという行為を発見したとします。
すぐに行為への指導をするのではなく、時間をかけてその行為に至った理由などを微笑みながら聞きます。「なぜ、すぐ指導しないのか」と思われる余裕のない先生方!!危険です。行為には必ず理由があります。その理由を聞き取れなくなるとこの問題は迷宮入りするからです。だから、行為には必ず理由があるというスタンスを崩さず、しかもその理由は、その子の背景にあってその子が悪いんじゃない、という気持ちで話を聞いて下さい。
この余裕をもって主観はもたず、笑顔で丁寧に聞き取ることこそがセンスなんです。

2つめの紹介は、コミュニケーションです。
これは、休み時間やすき間時間などの日常的に行うコミュニケーションのコツです。
こんな時は、授業など指導的な立場をとらず、相手と同じ目線で会話をします。言葉だって敬語じゃなくてもいいと自分は考えています。
子どもたちからいろいろ教えてもらいたいという心持ちで、考えや思いに共感し、どんどん質問をして知らなかった子どものことを引き出します。
でも、子どもたちがなかなか近づいてきてくれないんです。と思っているあなた
一番重要だとお伝えした、余裕がありますか?休み時間に火が付くようなスピードで丸付けしていませんか?そんな忙しさをアピールしている先生の近くには子どもは来てくれませんよ。休み時間は外に一緒に遊びに行くぐらいの余裕をもってください。
もちろん、先生自ら子どもたちに話しかけてください。つっけんどんなリアクションの高学年女子でも深層心理はうれしいと思っているんですよ。こんなときは、相手の目線に合わせて、アイドルの話など子どもたちが食いつく話題も用意しておいてくださいね。
「授業と休み時間のけじめをつけなさい」といっていませんか?先生が休み時間に丸付けをしているのも授業の延長であって、けじめがついてないとも考えられませんか?余裕をもってくださいね。
子どもと同じ目線で休み時間にコミュニケーションをとるのもセンスです。

ながーくなってしまい、本の紹介といいながらほとんど自分の考えになってしまった気もしますが、今回はこのあたりで。本の内容が1%くらいしか書けませんでした。もっと分かりやすく詳しく具体的に載っているので読んでください。では、また次の本で!!