本好き教師の読書感想文

現役小学校教師がおすすめ本を紹介しています!

超 影響力 ー DaiGo ー

今回紹介する本は、数年前メンタリストという新しいジャンルを作り、メディアで有名になったDaiGoさんの本です。たくさん書店や図書館に並んでいるのは知っていましたが、少し胡散臭い感じがして、敬遠をしていましたが、読みたい本がなくたまたま、図書館に新刊として置いていたので手に取って読んでみました。言葉は悪いですが、心理学を使って人の心をコントロールする(動かす)ようなニュアンスが伝わってきて(自分のイメージが強めかも)最後までは読めませんでしたが、様々な勉強をされて今の地位を築かれているので、勉強にはなりました。今回は、1章のみの紹介となります。それではさっそく紹介していきます。

①影響力をもたらす原則(1)信用

②影響力をもたらす原則(2)関係性

 

①影響力をもたらす原則(1)信用

様々な場面で人間関係を築くときに、人が一番影響を受けるのが、相手の印象や行動です。さらに、自分が求めている言葉を言ってくれると、相手に対して信頼感が高まります。また、共通の話題や体験があると話が盛り上がり、より相手のことを信頼するようになります。例えば、学生時代に苦楽を共にした部活の仲間は、時間を掛けてこのような信頼関係を築いているので、深くて硬い絆で結ばれています。これは、みなさんの経験上当然のことだと思います。この本では、このように時間を掛けずに信頼関係を築く3つの方法が書かれています。

①「シュムージング」

これは、本題を切り出す前に「自分のことをネタにした雑談」を入れることで、相手との距離を縮める方法です。例えば、普通の人は言いたがらないお金や健康、失敗の話を自分からすることで、相手が先にプライベートなことを打ち明けてくれたと感じ、自分も話してもいいかなと思わせることができます。また、自分の趣味の話をするときには、きっかけやエピソードを加えて話すことで、相手が興味のないことでも、少し身近に感じさせることができます。相手に頼みごとをするときなど、ただ内容を話すのではなく、このように自分の悩みなどプライベートなことを話すと相手に助けてあげたいと思わせることもできます。

②「ストレングス」

これは、聞き手に自信を与え、行動を起こしやすくする方法です。これを使うと、周囲の人を巻き込み、自ら行動してもらえる味方を作ることができます。相手に「私は力がある、チャンスがある」など前向きな感覚を持たせることで、行動を後押しします。例えば、失敗や不安を抱えてネガティブになっているときに、過去の自分と今の自分を比較してできるようになっている成長や変化を指摘します。すると、相手は自分の価値を再発見することができ、気分が高まります。このように、聞き手は自己重要感を満たしてくれた人に対して好意を持つようになります。これが信頼関係の土台となります。

③「類似と共通点の強調」

言葉の通り相手と自分の似ているところを伝えることで仲間意識が生まれます。例として実験が紹介されています。好きな形容詞が20個中、何個同じかを調べ、同じものが多かった人に頼みごとをすると成功率が77%。ほとんど違う人に頼みごとをすると成功率43%という結果が出ました。このように、人は自分と似た部分がある人に好意的になり、影響を受けやすく、助けたいという思いが高まり、行動を起こすきっかけを作ってくれます。また、共通点の多い人から頼みごとをされると相手に好意をもつ傾向があります。

影響力のある人は、3つのことを心掛けて信用を得て、周囲の人からの好かれ、頼み事をしても快く行動を促すことができるのです。

②影響力をもたらす原則(2)関係性

人は、「ほしい、知りたい、学びたい、やってみたい」といった欲が出たときに、行動を起こします。この欲求を呼び起こすために必要なのが関係性です。

自分と関係があるから知りたいと相手に思ってもらうためには「関係性の強調」が必要です。そのための3つ方法を紹介します。

①「この意見の支持は高い」と知らせる

人は社会的証明がはっきりしていると行動しやすくなります。人は根源的に「周りと同じことがしたい」という欲求を持っていて、これが満たされると安心して行動ができるようになります。この最たるものは、良い口コミです。口コミの評価が良いだけで安心して選んでもらうことができます。話がもつれて、相手に反論されたときに、対決するのではなく、相手の意見を認めながら、自分の意見には支持者が多いことを伝えると相手を納得させることができます。

②「みんなと少し違う」をプラスする

人はみんなと同じ行動をすることで安心感を得ることができますが、いつも一緒だと、少し周りよりもよくしたいという優越欲求が出てきます。安心感を与えたうえで、ちょっとした違いをプラスすることで、人は行動を起こすようになります。

③ゴールを掲げる

聞き手にとって魅力的なゴールを設定することで、さらに関係性が良くなります。有名人も参加するようなコミュニティに入りたいという「所属」できる場所をアドバイスしたり、自分の行動が正しいと感じさせる「正確性」を満たしたり、自分の判断に対してやる価値があったと感じさせる「一貫性」を持たせたりすることで、相手をポジティブにすることができます。

今回は、1章のみで基本的なこと(もう知ってる)の紹介でしたが、改めて意識しなおすことで、仕事や人生がうまく回るのかもと感じました。2章からは、詳しいテクニックが書かれています。相手に、嫌な思いをさせず、自分のしてもらいたいことを行動させるテクニックを知りたい人には、読む価値があると思います。

それでは、次の本でお会いしましょう!!