本好き教師の読書感想文

現役小学校教師がおすすめ本を紹介しています!

読書感想文 おススメ本「人がいじわるをする理由はなに?」

今日は、現役小学校教師が、夏休みの宿題の敵『読書感想文』の書き方をお教えします。

ポイントを①本選び、②読書感想文(1200字の場合)「前半」「中盤」「後半」

の2つに絞ってお伝えします。最後には、自分が考えた読書感想文を書きます。

 

①本選び

まず、お子さんと一緒に本屋さん、図書館など本がたくさんある場所に行きましょう。その中で、子どもが興味を示した本を選びます。小説に限らず、ノンフィクションのドキュメント本などもオッケーです。本を選んだ理由が明確であれば、感想文が書きやすくなります。

②読書感想文「前半」「中盤」「後半」

3つに分けてお伝えします。

「前半」(200字程度)・・・本を選んだ理由、簡単なあらすじ

まず、最初に書くのは、その本を読みたくなったきっかけや理由を書きます。表紙のデザイン、題名や好きなシリーズなどなるべく明確に短く説明をします。次に、本全体のあらすじを書きます。登場人物やどんな内容なのか、話の核心部分を書きます。

「中盤」(800字程度)・・・印象に残った場面、自分の経験との対比

長い本でも、一番印象に残った場面を2つほどに絞ります。その場面がどんな場面で登場人物がどんなことを考えていたのか、その場面が印象に残った理由などを書きます。その場面を自分の経験と対比してどんな共通点や相違点があるのかが書けると完璧です。また、その場面によって自分の考え方が変化したことなどもあれば、さらにばっちりです。

「後半」(200字程度)・・・まとめ、自分に生かしたいこと

本を読んで感じたことや本の影響を受けてこれから変えていきたいこと、自分の生き方にどんな影響がありそうかなどを書きます。最後は、本を読んだことで自分に変化が起きていることを、読み手に伝えることが大切です。

 

『人がいじわるする理由はなに?』を読んで

 図書館で本を選んでいるとピンクの表紙が目に留まりました。手に取って題名を見ると「いじわるをする理由」と書いてありました。僕は、いじわるをしてしまうことがあります。この本を読んだら、「いじわるをやめることができるかもしれない」と興味が湧きました。この本は、人は嫌がらせのようにいじわるするだけでなく、いじわるをするまでには心理的な理由があることを、過去の偉人の言葉などを使って説明している本です。

 僕が印象に残っていることは2つあります。1つ目は、「いじわるには種類がある」という言葉です。僕が、これまでいじわるするときは、機嫌が悪いときに嫌な思いをさせられたときでした。これは、「怒り」からくるいじわるです。いじわるの理由はこれだけだと思っていましたが、もっとたくさんあることが分かりました。例えば、憎しみからくるいじわるです。「怒り」はこの中に含まれます。他には、ねたみやおそれも一緒です。憎しみは強い感情で、自分が何か傷つけられたことがきっかけです。だから、簡単には収まらず、ひどいときには肉体的な暴力を伴うこともあります。さらに、自分が傷ついているということを理由にして、やってはいけないことをしても、自分を肯定的に見て反省できないことがあります。僕は、憎しみのいじわるはしたことがありませんが、もし、抑えきれないほどの憎しみを感じたときは、ひどいいじわるをするかもしれません。こんなことにならないように、優しい気持ちで人と関わっていきたいと思いました。

 2つ目は、人のために労を惜しまずに行動する優しい人でも、皆いじわるの気持ちをもっているというところです。僕は、世の中には、素晴らしくて優しい人がいると思っていました。でも、こんな人でも状況によってはいじわるをするというのです。もし、透明人間になって誰がやったか分からないのであれば、皆がいじわるをしてしまう。人は、罰せられないと分かれば、それがいじわるだと分かっていても、利益のあることを優先しまうそうです。僕は、確かに状況によってはいじわるをしたくなるときがあると思います。人は、そんな弱いところも受け入れて、同じいじわるを繰り返さないように行動を変えていくことが大切だと思いました。

 僕は、この本を読んで、いじわるをしない完璧な人間になる必要はないと思いました。ストレスがたまっていたり、思い通りにならないことが連続したりするといじわるをしてしまう。これをいじわるをする側もいじわるをされる側も理解して、いじわるしているときは、冷静になったときにちゃんと相手に謝ればいいと思います。当然、度を越えたいじわるはしないことが前提です。また、いじわるされる側も、相手が何にストレスを抱えているのかに気付き、対応策を考えるとよいと思います。この本を読んで、いじわるへの考え方を変えることができました。