ひろゆきのシン・未来予測 ― 西村博之 著 ―
今回、ご紹介する本の著者は、最近メディア(特にテレビ)でよくリモート映像で登場する方、〝ひろゆき”こと西村博之さんです。討論・バラエティ番組のコメンテーターとして、よく論破王と言われていますよね。とても理論派でデータを基に現実的な考えを主張されているので、論破王と言われるのがこの本から伝わってきました。
本の内容としては、これからの世界、特に日本の未来について中心に書かれています。みなさんもお気づきだと思いますが、「日本の未来はこれまでのように明るくない」ということを本気で考えないといけないと感じました。少しネガティブな内容が多めだったので、わたしがこの問題は大事だと思ったことを書きたいと思います。だから、いつもより短めの投稿にしたいと思います。
伝えたい内容は
「先進国が発達してきた背景には人口増加がある。日本の人口は40年後には3/4になる予想。このままだと子どもたちの未来があぶない」です。
この本を読んで、一番の問題点だと考えたのは、日本の人口の減少と都市集中です。世界の人口は、増えています。だけど、先進国はほとんどが減少傾向です。その中でも、少子高齢化が早くから叫ばれている日本は、人口減少の問題と真剣に向き合わないといけません。ただ、国の政策が人口減少を食い止めるものになっていません。そこに、ひろゆきさんはメスを入れています。そこを中心に伝えていきます。
本の中には、①都市集中や②人口減少がもたらす危険を、具体例を挙げて説明されています。
①都市集中がもたらす危惧
まずは、JR北海道が経営難から18駅を閉鎖したことの意味が紹介されています。北海道のような広い土地では、人口の少ない町が多く、そこに住む人の利便性を考えているとほとんど人が乗らない路線を赤字覚悟で作らないといけなくなります。もちろんこれは、現実的に難しく持続可能ではありません。これが、日本全国に広がっています。
このように生活に必要なインフラが地方では、持続不可能になっていきます。電車だけでなく、老朽化した橋を修復する予算がなくて橋が通行止めになる可能性もあります。全国1799ある市町村のうち、896が消滅する可能性がある都市に該当しているようです。こうなると、地方都市に住む人はこれからもっと少なくなり、特に若者が都市に移り住むようになります。地方都市には高齢者が増えます。お金を使う機会が少ない高齢者に向けてのサービスは発展性がないので、若者は好んで地方都市には残りません。この負のループが続き、地方はシャッター街となり、都市に人が集まるようになります。
この未来は、だれもが想像できるにもかかわらず、国をあげて対策があまり取られていません。それどころか、政府は、選挙で投票してくれる高齢者に対する政策を進めています。このミスマッチをどうにかしないといけないと危機感が増しました。ただ、ここに対する対策が、本の中では読み取れなかったのが少し残念です。一番、やらないといけないことは、若者が自分たちのために投票に行き、改革の声をあげることだとわたしは思っています。
②人口減少がもたらす危惧
さきほども書きましたが、少子高齢化が昔から問題視されています。日本の出生率1.34と低く、未婚の方もいます。この原因は、経済的に貧困に近い世帯が多くて、子どもをたくさん養えないことや共働きが増え子育ての負担が多いことなどがあげられます。フランスではベビーシッターに頼むのが普通ですが、日本はベビーシッターの利用者はわずか4.7%と書かれています。さらに、待機児童がいる状態です。こんな状態で、共働きをして子どもをたくさん育てたいという世帯が増えるとは考えられません。政府は子育て給付金を一部削減して、待機児童ゼロのためにお金を使うと言っています。これは、一時的に子育てはしやすくなりますが、これが原因で出生率があがるとは思えません。長期的に見れば、今よりも子供の数が減り、作った幼稚園に人が来なくなることは容易に想像できますよね。ベビーシッターの活用に意識を向けるなど、別の政策が必要だとひろゆきさんは書かれています。
一番気になったことを取り上げて紹介をしましたが、まだまだ興味あることはありました。特に、ネットのこれからなどは、専門的に説明されていたので面白いと思いました。ぜひ一度手に取っていただき、目次を見て気になるところだけでも読んでいただければと思います。それでは、また次の本で会いましょう!!