本好き教師の読書感想文

現役小学校教師がおすすめ本を紹介しています!

神モチベーション 「やる気」しだいで人生は思い通り  ー 星 渉 ー

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今回は、前々回に紹介した「99.9%は幸せの素人」と同じ筆者である星渉さんの最新作をご紹介します。星さんは、音声メディア「voicy」でも、毎日ラジオを配信されていて、価値ある情報を発信されています。星さんは、科学的に脳の働きを分析し、コーチングなどを生かし、とても分かりやすく解説してくれるので、私が好きな作家さんです。

それでは、さっそく本をまとめてみます。

「無理やりやる気を出すな!理想と現実のギャップを使えば、脳が勝手にやる気を出す」です。

 

「うそのような本当の話」だということをこの本を通して、生活の中で起こる出来事を例に出したり、実験結果から分析したりしながら、証明しています。

 

今日は①「やる気の仕組み」「やる気の作り方」に絞って、本から得た学びを自分の考えを入れながら説明していきたいと思います。それでは、いきましょう!!

 

「やる気の仕組み」についてです。

皆さんは、やる気ってどんなときに出てきますか?普通に考えると目標に向かって頑張ってるときなどだと思います。私もそうだと思います。

筆者は、ここで面白い例を挙げています。改札から電車に乗ろうとしたとき、発車前のベルが鳴ります。どうしてもこの電車に乗りたいときあなたはどうしますか?もちろん走って電車に飛び乗ろうとしますよね。じゃー、この瞬間って「電車にのるぞ」ってやる気を出してから走りましたか?

違いますよね。電車に乗りたい一心で勝手に走りましたよね。筆者は、これもやる気だと言っています。何が言いたいかというと、走るのが嫌いな人でさえも走らせてしまうくらい、やる気は簡単に一瞬で人を変えてしまうんです。

ただ、仕組みが分かれば・・・ですが。

ここから「やる気の仕組み」を説明します。筆者はモチベーション(やる気)を3タイプに分けています。

①ハイモチベーション・・・目標に向かうときや環境が変化するときなど、自分の心が軽く、「ああいたい・こうしたい」が勝手に湧いてきてテンションが上がるときのモチベーションです。これの危険なところは、上がるのも早いけど下がるのも早いところです。熱しやすく冷めやすいタイプで、何か特別な時じゃないとやる気が出ません。

②アクションモチベーション・・・「したいこと」が決まっていて、とにかく何か動きたい・もっとよくしたいと行動を考えます。偏桃体からやる気物質があふれているときのモチベーションです。これの危険なところは、「したいこと」など行動の内発的動機付けがないと動き出せません。もともとやる気が出やすいタイプですが、「したいこと」が無くなれば、当然モチベーションも低下します。

③ギャップモチベーション・・・今の自分と未来の理想の自分を照らし合わせて、そのギャップを埋めるための行動を考えます。理想の状態がはっきりしていれば、脳は勝手にやる気物質を出します。このやる気は、あなたがコントロールできるやる気のさらに内側に働きかけ、苦労を感じることなく結果が出るまでやる気を持続させます。

この3つの内の最高の状態がギャップモチベーションだと筆者は言っています。ここで、理想の自分なんてない!!こんなの無理!!となってしまうと、続きを読むのがつらくなります。まず、今は理想の自分がなくても、「これから理想の自分像を作れるんだ」というモチベーションで読んでくださいね。

先ほどの電車の例でのギャップモチベーションは、今の自分は、電車に乗り遅れて約束に遅刻するダメな自分となります。でも、電車に走って乗ることができれば、時間に間に合い約束を果たせる理想の自分となります。遅刻するかどうかというギャップが電車に乗りたいというモチベーションになり、勝手にやる気が出て自然に走り出したということになります。これが「やる気の仕組み」です。

ギャップモチベーションでよく見聞きする例がオリンピックです。前回大会でメダルを逃した選手が、次の大会でメダルを獲得する理想の自分を考えて練習すると、きつい練習も楽しむことができるっていうやつです。「予祝」の本でも書きましたが、先に理想の自分を作ることが大切なことが身に染みて分かりました。

分かっていても、そんなにストイックになれない私ですが、知識として知っているだけでも、どこかで活用できると希望をもって読んでいました。

 

次に「やる気の作り方」について説明します。たくさんあるので3つに絞って紹介します。

「やる気の仕組み」でつまづいた方には、これからはかなり難易度が高いと思われるかもしれません。私もその1人でした。でも、「これができたら」と理想の自分を作りながら読んでくださいね。

①「未来の自分と同盟を結ぶ」と筆者は表現しています。どんなことか、ダイエットを例に説明します。今の自分は、情けない体です。理想の自分は、ムキムキマッチョだとします。理想に向かう行動は、「食事制限」と「運動」です。「食事制限」は決めたことを続けるために我慢が必要です。でも、誘惑に負けそうになったとき、理想の自分と相談をします。そして、理想の自分になったときの気持ちよさを想像します。このように、未来の自分を相談相手として、仲間にするという方法です。

②「今見えている外の世界を見る」です。脳はすごくが性能がいいので、いろんな情報を記憶することができます。でも、全部を記憶するとすぐにキャパオーバーになるので、効率的に記憶します。その効率化が実は罠なんです。脳は、効率を上げるために自分に関係のあることだけを記憶として残します。ということは、勝手に同じような情報だけを集めることになり、変化ができなくなります。こうなるとギャップを作ることも難しくなります。そこで、脳のフィルターを自分の理想モードに変えて、今までと違うことをします。例えば、お金持ちになりたければ、今の自分では節約して頑張らないといけないような豪華な旅行をします。そうすれば、豪華なホテルに泊まる自分を脳が情報として記憶し、この理想に向かっていくためのやる気物質を出すようになります。

③「基本の自分設定を変える」です。本では、17の質問に答える方法で、今の自分の基本設定を確認しています。1つだけ紹介すると「あなたは、自分のことをどんな人だと思っていますか」があります。私の基本設定は「まじめにコツコツするが結果がすぐに出ない」でした。この設定のままでは、もちろん理想にはたどり着きません。そこで、「人望が厚く、周りを幸せにできる人だから結果が出る」という理想の設定に変えます。そうすれば、「人望を集めるために人のために働く」とい行動指針が生まれます。ここに向かうために、「同僚の仕事を1日1回はフォローする」と行動目標が生まれます。もし、この行動目標が難しいものだったら、できなくてモチベーションを下げるのではなく、目標を軽くして「1週間に2回フォローする」という風に、ハードルを半分にします。そして、成功体験を増やしより、高い目標を実現していくことができるようになります。

 

今回は、理想の自分がキーワードになっています。なので、理想にほど遠い自分ですが、理想の自分に人になりきって書いてみました。ちょっと上から目線に感じられるかもしれません。でも、自分はまだまだで、ただ読んでちょこっとモチベーションを上げているにすぎません。これから、どれだけ実践していくかが大切だと思って、紹介したことができるように意識していきます。またまた、自分の反省で終わりましたが、読んでいただいた方と一緒に、レベルアップできると嬉しいです。

それでは、次の本でお会いしましょう!!